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調味料 味噌

味噌

 今日の味噌に近いものは鎌倉時代以降に成立しました。武士から庶民に広まり、室町時代には一気に「味噌汁文化」が花開いたと言われています。現在でもご飯と味噌汁は和食の基本。 かつては全国で自家製味噌がつくられましたが、現在はあまり見られません。ただ、各地で多彩な味噌がつくられ、利用されています。
 全国にさまざまな種類のある味噌ですが、2種類以上あわせて使うことで味わいが増す為、あわせ味噌という利用法が広く行われています。一般に色が濃いと辛口、薄いと甘口なので、 なるべく色の差が大きい味噌を合わせるのがコツです。
 味噌を開封したら必ず冷蔵が基本。さらに空気に触れると乾きやすく、そこから変色しやすくなるので、かならず表面をならしてから密封することが大切です。 フタをする前に表面にぴっちりとラップをかぶせれば完璧でしょう。



原料の違いによる分類

 味噌は大豆と麹の発酵より作られます。その麹の種類により、味噌の種類を分けることができます。



米味噌

 大豆と米麹でつくられる味噌が米味噌。全国的に生産され、生産量の約80%を占めます。代表的なものとしては、信州味噌、西京味噌、仙台味噌、津軽味噌、加賀味噌、府中味噌などがあります。 信州味噌は信州原産の辛口の米味噌で、現在は全国の味噌生産量の約35%を占め、全国で生産されています。酸味のある香りが特徴です。

豆味噌

 大豆と豆麹で作られる味噌が豆味噌。生産量の約5%を占めます。愛知、三重、岐阜の中京地域で生産され、代表的なものは八丁味噌、三州味噌、名古屋味噌です。「赤だし」の味噌汁に欠かせません。

麦味噌

 大豆と麦麹で作られる味噌が麦味噌。生産量の約9%を占めます。瀬戸内海をはさんだ地域、九州で生産され、代表的なものは九州麦味噌です。九州や瀬戸内では、甘口、北関東では辛口が多いです。 農家で自家製にすることが多く、別名田舎味噌。

調合味噌

 2種類の味噌を合わせたり、複数の麹を使って作る味噌。生産量の約6%を占めます。赤だし味噌と言われるものは豆味噌をベースに米味噌をブレンドしたもの、調合味噌に分類されます。

色の違いによる分類

 一番分かりやすいのが色による分類。普段、色で味の見当をつけて購入することも多いので、用途などを覚えておくと消費に困りません。



白味噌

 西京味噌、府中味噌、讃岐味噌など西日本で主に生産。熟成期間が短い為、塩分濃度も6~7%と低く、色も薄いのが特徴です。甘さを活かした酢味噌和えや白味噌仕立ての味噌汁、田楽などに使います。 おすすめはクリームシチューやグラタン、パスタなどクリーム系の料理に加えること。味がまろやかになり、手軽に旨みも加えられます。西京漬けはこれにみりんや酒を加えて漬けたものです。

赤味噌

 八丁味噌など中京地域で生産された豆味噌、仙台味噌や津軽味噌など東北地域で生産された米味噌が主。熟成期間が長い為、塩分濃度も高く、色が濃いのが特徴です。 コクをいかして、赤だしの味噌汁や味噌煮込みうどん、懐石料理に使います。
 なお、はじめて赤味噌を使う場合はいつも使っている味噌の半分を変えてみるなどして、徐々に慣れていくのがいいでしょう。おすすめはハヤシライスや煮込みハンバーグなど、 デミグラスソースや赤ワインを使った料理に加えること。赤味噌の強いコクとほのかな渋みが、味に深みを出します。

淡色味噌

 相白(あいしろ)味噌の静岡地域で生産された米味噌、信州味噌の長野地域で生産された米味噌が主。甘口から辛口まで多岐に渡り、味は白味噌と赤味噌の間です。市販の味噌の多くが淡色味噌にあたります。 味噌汁から味噌煮までどんな料理にも使える万能味噌です。よって、料理レシピで味噌とあったらこれを使うのがいいでしょう。







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